【郡山】開成館

2025年02月26日

みなさんこんにちは

シイネ企画の椎根(しいね)です

 

福島県郡山市にある「開成館」は、明治時代の歴史を今に伝える貴重な文化財です。1874年(明治7年)に建設され、郡役所の前身である「区会所」として利用されました。その後、県立農学校や村役場としても機能し、地域の発展に大きな役割を果たしてきました。

 

現在は安積開拓と安積疏水の歴史を学べる資料館となっており、多くの歴史愛好家に親しまれています。しかし、令和3年(2021年)2月の福島県沖地震の影響で現在は公開が停止されています。

 

開成館の誕生とその背景

安積開拓の拠点として

明治時代初期、日本政府は農業開発を推進し、多くの土地で開拓事業を行いました。福島県郡山市もその一環として「安積開拓」が行われ、開成館はその中心的な役割を担う「福島県開拓掛」の拠点となりました。

当時、地方にはまだ洋風建築の技術が広まっておらず、開成館は地元の大工たちが苦労の末に建てた「擬洋風建築」となりました。この建物は和洋折衷のデザインが特徴で、西洋の建築様式を取り入れつつも日本の伝統的な工法が活かされています。

 

明治天皇との関わり

開成館は、明治天皇が東北地方を巡幸した際に重要な役割を果たしました。

明治9年(1876年):明治天皇が東北地方を巡幸した際、開成館は宿泊所(行在所)として使用されました。

明治14年(1881年):再び明治天皇が訪れた際には、昼食会場として利用されました。

これにより、開成館は単なる行政施設にとどまらず、格式の高い建物として位置付けられるようになりました。その後、昭和8年(1933年)には国の史跡に指定されることとなります。

 

戦後の荒廃と復興

第二次世界大戦後、日本では深刻な住宅難が発生しました。その影響で開成館は一時的に市営住宅として利用され、建物は荒廃してしまいます。しかし、歴史的価値を考慮し、昭和35年(1960年)に福島県の重要文化財に指定され、修復作業が行われました。

その後、昭和41年(1966年)に大規模な補修と復元が実施され、現在のような資料館としての機能を持つようになりました。そして、平成21年(2009年)には経済産業省が選定する「近代化産業遺産」に認定され、郡山市の歴史を伝える重要なスポットとなっています。

 

安積疏水と開成館

開成館は、郡山市の発展に大きく貢献した「安積疏水」と深い関わりがあります。

安積疏水とは?

安積疏水とは、明治時代に行われた大規模な灌漑(かんがい)事業のことを指します。この事業により、猪苗代湖の水を郡山周辺の農地へ供給し、農業の発展を大きく後押ししました。安積疏水の完成によって、郡山市は東北地方でも有数の農業地帯として発展を遂げることになります。

開成館には、この安積疏水に関する資料が展示されており、明治時代の開拓精神や郡山の発展の歩みを学ぶことができます。

 

令和の開成館

地震による被害と公開停止

2021年2月に発生した福島県沖地震により、開成館は甚大な被害を受け、現在は一般公開が停止されています。修復作業の進捗状況や公開再開の予定については、公式ホームページで随時更新されているため、訪問を予定している方は事前に確認すると良いでしょう。

 

未来への展望

開成館は、郡山市の歴史を伝える貴重な文化財です。今後の修復作業が完了し、再び多くの人々が訪れることができる日が待ち望まれます。

 

開成館は、

明治時代の開拓事業の拠点として建設された

明治天皇が宿泊・昼食会場として利用した

戦後に荒廃したものの、文化財として復元された

安積疏水と郡山市の発展を学べる資料館として機能している

という点で、郡山市の歴史を語る上で欠かせない存在です。

現在は公開が停止されていますが、修復が完了した際には、ぜひ訪れてみてください。明治時代の人々が築き上げた歴史の息吹を感じることができる、貴重なスポットとなることでしょう。

 

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